2011年06月06日

福井 高浜漁港 原発襲撃

原発襲撃
201152takahama-B.jpg
上下巻タイトルロゴの色が違うのは一度友人に上巻のみ貸して戻ってこず、2000年以降新たに新刊を購入した為
原発襲撃と言っても、もちろん私がテロを起こすわけではない。今回紹介する高浜漁港が1991年発売されたこの古い小説「神の火」の冒頭部分に登場するのだ。高浜だけではなく以前、マッディウオーターで紹介した音海も架空の原発施設のあるメイン舞台として登場する。著者である高村薫は女流作家ではあるがマークスの山や、黄金を抱いて飛べ、レディジョーカーなど終末的ではあるが骨太の男を描いたら、日本の数ある小説家の中では稀有な存在であると思う。

私は発売から数年後に文庫化した本作を読んで、原発内部の詳細な描写に「ええんかえ、こんなん書いて」と息をのんだ記憶がある。電力関係者も、誰かが内部情報を洩らしたに違いないとあわてふためいたたと言う逸話もある。扱っているテーマがテーマだけに、反原発を唱え、事務所を解雇(自らやめた?)された俳優の山本太郎の件でもわかるようにあれほど事故後の対応に批判が集まる中、未だに腫れ物にさわるようにタブー視し続けている原子力発電所をとりまく周辺(レコード会社含む電気関連媒体)の現状を見るにつけ、本作は永遠に映画化されることのない出色の小説ではと考えている。

主人公である島田(39歳)は初老の策謀家のたくらみで日本原子力研究所に入り、数年もの間旧ソ連に原発関係資料をリークし続けていた二重、いや、四重スパイである。文中、襲撃の相棒となる、元ボクサーで俳優の赤井英和を元にキャラクター設定したとしか思えない友人の日野草介等様々な人間が登場交錯し、トロイ計画と命名された謎の原発襲撃計画を巡り、各国の諜報員達も入り乱れる。ある一人の幸薄な青年の悲劇的過程を経て、やがて最後の島田、日野の両名が挑む計画無きむなしい原発襲撃までを描いている。もうひとつ、私の脳を刺激させたのは大阪の阿倍野や西成あいりん地区、豊中、南港、私の住む大正区といったなじみの地域が、次々に登場するのだ。そう、この小説の主な舞台は大阪なのだ。

CIAや旧ソ連のKGB、北の諜報員、公安警察などが天王寺駅前のスクランブル高架橋などで丁々発止の暗躍をするのだから、不安でおちおちAKB84の板野友美の赤く濡れたクチ見ながら、へんずりかいておれんわ。詳細を書くのは長くなるので当然出来ないが、高村薫は電力側から一方的に神格化されていた原発の安全神話に昔から懐疑的で、相当な危機意識を抱いていたのだろう(あくまでも推測)。本作は内外のテロや有事の際の国、電力会社共々の危機管理意識の脆弱さに警鐘を鳴らしているようにも感じる(これまた推測)。襲撃の際、重火器を持たない逃げ回る警備員の狼狽ぶりがリアルで、そんなもんだろうなと思わせ、島田側の売り手市場(攻撃)に終始するのは肩透かしを食らったように思える一方この部分だけ原発側をシニカルに描いているのは少し残念である。

原発に関連した専門的な用語が頻繁に出てくる為、多少理解しにくい箇所も出てくる、活字になれた人でもへきへきする嫌いはあるが、これは戦後戦犯となったナチの逃亡犯を追い詰める過程をスリリングに描いた「オデッサファイル」やアフリカの小国を救うため集められた傭兵を描いた「戦争の犬たち」を書いたジャーナリスト出身のフレデリックフォーサイスやブライアンフリーマントルなどの英国や米国の作家にもよく見られる傾向で、バックグランドを綿密に描くことによって、フィクションをリアリズムに拮抗させる為の手段でもある。だから私は精神力と忍耐力で読破した(獏)。KGBなどが登場する10年以上前の古い小説ではあるが原発そのものを題材にしているので貴重であることは確か。福島の地震、津波で破壊された原発事故をきっかけに原発を本腰で勉強しようと思っている方にもおすすめの硬質な冒険小説だ。アマゾンでも購入可能。
音海関連記事
音海大波止
音海中小学校裏
キスマーク

福井 高浜漁港
201152takahama-3.jpg
GW、テトラに打ちつけ、飛沫を上げる波を見るに付け、天候は不安定であると見て取れた。外海はサーフパラダイスと化していた。と言いたいが高浜漁港に隣接する和田浜海水浴場は、波は大きくても腰あるかないかで不定期に来る傾斜の少ないアウトサイドを待つロングボーダーが少数で賑わっているにすぎなかった。風も一時的にではあるが昼間はゆるんでいたように感じられる。どんより灰色に配色された雲の隙間からせつな的な陽光が漏れる時、私は高浜漁港にいた。北、西、南と展開される防波堤は風波を遮るには十分なレイアウトだが昼日中に漁港内で竿を出す人はまばらで、若狭高浜釣り公園へ通じる遊歩道の橋からようやく竿を出す人数人を確認できただけであった。
これはこの高浜の後行った和田浜でのショット
201152takahama-C.jpg

201152takahama-E.jpg

若狭高浜釣り公園へ通ずる桟橋、この橋を渡ると遊歩道となり、料金所を経て鷹島、稲島へ渡れる、アオリの実績も高い。
201152takahama-22.jpg

201152takahama-25.jpg
漁港は、やはりいい。この独特のむせるような磯臭さは妙に落ち着くのだ。本格的な夏になればこの漁港内でもキスが釣れるらしい。夜でもワームや石ゴカイを餌にして投げこんで底を引きずると様々な魚が顔を見せるに違いないが、今夜は和田漁港とここ高浜でメバリングの予定で漁港内を明るいうちに下調べを兼ねて散策することにした。
201152takahama-2.jpg

201152takahama-4.jpg

日中漁港内をうろついたが結構な広さであることに気がついた、。広い駐車場にトイレも常設されているのでファミリーも安心して釣りができる。サビキなら有料の釣り公園もいいが足場の低い漁港内でも安全にできるのがいい。しかし、今日はファミリーフィッシングをする家族も見当たらない。やはり夏場、民宿に泊まって海水浴を兼ねてここへ訪れる人が多いのだろう、背後に城山公園もあるので、その賑わいぶりも想像できる。
漁港から伸びるこの桟橋で夜メバリングをしたが釣れたのは先端付近だけだった。
201152takahama-7.jpg

ここでメバルがこんにゃくワームで釣れた。
201152takahama-9.jpg

普段ならこの船の間にワームを通せば反応がありそうだが、この夜は皆目駄目だった。
201152takahama-8.jpg

201152takahama-12.jpg

201152takahama-11.jpg

201152takahama-10.jpg

夏、キスも視野に入れて来ることにしょう。
201152takahama-13.jpg

201152takahama-14.jpg

防波堤にかこまれているので潮が流れていない気がするが、この日は桟橋付近では結構な流れがあった。
201152takahama-15.jpg

201152takahama-16.jpg

201152takahama-17.jpg

201152takahama-19.jpg

201152takahama-20.jpg

201152takahama-21.jpg

201152takahama-23.jpg

201152takahama-24.jpg


アクセス

大きな地図で見る
posted by マッK at 21:50| 大阪 ☁| Comment(8) | 福井 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
始めまして グ−グルの検索窓にいちいちマッディーウオーターと書いて訪問しているのですが
一発でサイトを開く方法はないのでしょうか?
Posted by つちのこ at 2011年06月08日 18:12
つちのこさん、始めまして。

>一発でサイトを開く方法はないのでしょうか?

一発というのはどういうことなのかわからないのですが、多分いちいち検索して訪問するのがわずらわしいと言う事でしょうか?
それなら、ブラウザメニューから「お気に入り」に追加するか「ブックマーク」に登録するかですね。
どちらかに追加、登録すれば1クリックだけでサイトにジャンプします。
もうひとつの方法ははPC起動させてインターネットエクスプローラーを開いてから最初のページをこのサイトのURLに登録すれば
いつもブラウザを開いた時点でこのサイトが開かれる方法があります。
設定方法はまず、「マッディウオーター」のトップページを開いたままブラウザメニューのツールをクリックします。
するとインターネットオプションと言う項目があります、こちらをクリックしてください。するとダイヤグラムが現れます。
多分全般という項目が最初に表示されていると思いますが、そこに
「複数のホームページを作成するには、それぞれの行で分けて入力して下さい」と書かれた下部に入力するマスが表示されております。
そのマスの下部に「現在のページを使用」と言うボタンが表示されていると思いますのでそのボタンをクリックするとマッディウオーターのアドレスが入力されます。
後は「適用」をクリックして「OK」をクリックすれば終了です。
これで次から検索しなくとも、インターネットエクスプローラーを開いたと同時にマッディウオーターが表示されることになります。
最新更新記事を見られるように、必ず「マッディウオーター」のトップページを開きながら設定して下さい。
以上でよろしいでしょうか?
また、分からない事があればコメント下さい。
Posted by マッK at 2011年06月08日 18:44
はじめまして
突然のコメント失礼致します。
神の火で検索してこちらのブログを読ませて頂きました。
先日読み終えたばかりなので、音海の詳しい画像が見れてとても嬉しいです。
私は友人に勧められて読んだのですが、
原発についてこれほど詳しく表現されていたことに驚きました。

それにしても日野草介のモデルは赤井英和だったのですね・・・
全く気が付きませんでした・・・目から鱗の思いです。
Posted by オコジョ at 2011年06月08日 21:14
オコジョさん、ご訪問ありがとうございます小説、「神の火」は国内のイデオロギー意識とは無縁の主人公達による人為的破壊工作の側面から描いていますが先の震災、津波と言う自然に対する脅威に関して、電力側と政府双方は想定外だと述べています、ではテロに対してはどうか、この小説はその答えを見出していると思っております。

音海はいいところです、一度高村薫のこの神の火に登場した地を訪ねてみるのも面白いかと思います(実際プライベートツアーをやっている人も少なからずおられるようです)。

>それにしても日野草介のモデルは赤井英和だったのですね

違います、これは私がこの小説を読み続けるうち勝手に感じて重なったキャラクターに過ぎません、しかし、ぴったりだと思いませんか?
Posted by マッK at 2011年06月08日 21:57
ぴったりだと思います!

正直なところ、読んでる最中は日野のイメージを掴むのが大変難しかったので・・・
マッディーウォーター様に感謝です。

音海ツアー素敵ですね。
小説内での緊迫感と音海の美しい描写とのコントラストがとても印象的だったので
この地域には是非訪れたいと思っております。

あと、私も天王寺区周辺に住んでいるので
なんだかちょっと嬉しいような緊張するような、不思議な気持でした。
Posted by オコジョ at 2011年06月09日 02:29
オコジョさん、同調してくれてありがとうございます^^)
音海ツアー、ぜひ実現してください。
そしてマークスの山、リビエラを撃てや照柿などの他の高村作品も読むことをおすすめします。
はまりますよ(喜)

>私も天王寺区周辺に住んでいるので


いいところにお住みで、天王寺駅周辺もも再開発で賑わいをとりもどして楽しくなってきましたね。
Posted by マッK at 2011年06月09日 05:22
はじめまして
多々在るブロブある中でいろいろのコメント
に的確に解かりやすく、又、可笑しくお話さ
れているのに、びっくりし感銘を受けまし
た。頑張って、お話お続け下さい。

先日、6月4日に淡路島津名港迄、こんにゃ
く釣行に行きました。ほぼ、ぼうずの中15せんのメバル君が来てくれました。
ウスアゲも試してみましたが、完敗でした。
Posted by 元気 at 2011年06月09日 22:53
元気さん、はじめまして。
コメントはとりあえず普通にしていると思うんですが、お面白いですか、そうですか。

こんにゃく実行してメバルが来たというのはやはり、こんにゃくは実力があるのですなあ。

>ウスアゲも試してみましたが、完敗でした。

もう、なんでもありどすなぁ(獏)今度ははんぺんを細長く切って試してみると面白いですよ。
Posted by マッK at 2011年06月10日 05:22
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
RBB エアーライフポーチ MK-II 14 / Rivalley(リバレイ)

RBB エアーライフポーチ MK-II 14 / Rivalley(リバレイ)

×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。